ソチ日本選手団の帰国会見が報道されていました。その中でアルペン銀メダリストの竹内選手のインタビューがとても印象的でしたのでシェアします。
インタビューを要約すると、、、
- アルペン競技の認知度が上がったことが何よりの喜び
- (スイスのチームに入れてもらったり、自分で板を作ったりと、(端から見ると普通じゃないことも))なりたい目標のために必要なことをしたまで。簡単じゃなかったけど。
- 次世代の選手はもっと近道を通って世界で活躍してくれるといいな。
- 世界で通用できる選手を育成するためにはレベルの底上げが必要だし、スタッフも選手もそれだけで食っていけるようにならないとなぁ。
とのこと。たたずまいや発言の節々に強烈な芯を感じます。
【メダリスト会見】竹内智香選手「アルペンスノーボードを知ってもらえてうれしい」
確かに激しく同意
インタビュー中、アルペン競技の認知度が上がったのが嬉しい的な発言が3回ほど出てきますが、よくよく見ていくと、、、
日本には日本のルールがあるけど、私たちの戦いの舞台は国際スキー連盟。
(日本の)組織の中で従うのではなく、時には正しいと思うことを突き通すことも大切だと思いますし、そういうスタッフが1人、2人と増えていって、ボランティアではなく、それを1つのプロフェッショナルな仕事としてやっていくスタッフが1人でも増えること。それが日本人が強くなる(のに必要な)ことかなと思います。
やっぱりほかの国のシステムを見ていると、コーチはコーチとして純粋な仕事で、スキー連盟の中でもそれだけで生活している人たちがほとんどですが、日本はその仕事だけで生活できるようなスタッフの環境は整っていません。
「競技の発展を目指す」という原点と、「対価もないのにスタッフなんてやってられない!」という切実な問題との対立があったに違いありません(涙)*1
部活動の顧問の先生問題や、地域のスポーツ少年団のパパさんコーチなんかも、同じような境遇なんでしょうね。
しかしそれを分かりやすく暗に言ってしまうあたり全くぶれてない。かっこ良すぎます。
社会の荒波に染まると、気が付けば言いたいことも言えないこんな世の中になってしまうことが多々ありますが、この人にはそんなこと関係ない様子。どっちかというと軽く毒を吐いてるかのようです。
数は力なんだよなぁ
日本のメジャースポーツの王様はやっぱり野球な気がしますので、いくらワールドクラスの選手と言えど、それだけではビジネスが成立しないのでしょうか。
人がたくさん来るところは放っておいても賑やかになります(東京駅とか見れば、どこでも商売やってますもんね)が、田舎のローカル駅周辺では、こぢんまりとしたコミュニティがぽつりぽつりとある程度。これと同じように、絶対的な競技人口や、儲かる仕組みが少ないのでしょう。
一個人の私ですら趣味の延長感から抜け出しようがない雰囲気を個人的に感じています。一昔前は、インストラクターになれば、滑り放題!ボード代も浮いてくる!なぁんて思ってたときもありましたが、友人イントラに話を聞くと「せいぜいリフト代が浮くぐらいじゃん。自由に滑れる時間も実は減るしね・・・」となかなか一長一短の模様。
世間ではバブル世代のゲレンデ回帰!なる記事もありますが、毎年ゲレンデに出かけている私ですら、そんなに極端に人が増えている気がするようなしないような・・・
今後もよろしくってこと
個人的には、空いているゲレンデは嬉しいのですが、やっぱり大好きなスポーツが衰退していく様は寂しいものがあります。なので、竹内さんに限らず、今回のスノーボード競技での日本選手の活躍は心の底から嬉しく思う次第です。
そういうわけでささやかながらテクニカル界入り口あたりの発展のために今後もいい感じの情報をシェアしようと強く思いました!
*1:もちろん、私の勝手な推測です