今回はカービングターン後半の動きについてシンプルなコツをご紹介しようと思います。前回、前々回に続く、第3弾のシンプルシリーズです!
動作ポイントは下図の③の後、④の周辺にかけてです。
クロスオーバーとか、リーンアウトとか、その辺りの動作のコツになります。
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一度バランスを崩すと、体は勝手に倒れていく
まず、家でもできる簡単な疑似体験から。10秒ほどで出来ますのでぜひやってみてください。上図(真ん中)のように、基本姿勢の状態から
- 腰を支点に後ろ側へ上体を倒す(膝の曲げは基本姿勢のまま)(左の図)
- 膝を支点に前側にかがみ込む(腰の曲げは基本姿勢のまま)(右の図)
というのを試してみてください。
支えきれる限界を超えると、バランスを崩して倒れそうになると思います。これが今回のお話です。
カービングターン後半でバランスを崩される正体は、雪面抵抗
ではゲレンデで良くあるシーンを想定してみましょう。
この図のように、ターン後半で内側に転んでしまったことは、多くの方が経験あると思います。
このことからも、「ターン後半は最も雪面からの圧が強くなる」というのは感覚的に理解できると思います。私が敬愛するサイトでも、↓のとおり。
ターン導入時はスノーボードに力がほとんど加わっていませんが、ターンの後半になるほど、スノーボードに加わる力が大きくなっていきます。
雪面の圧が強くなっているというのに、体の動きはそのままだと、どうしてもバランスを崩されてしまいがちなのです。
前々回の記事のGIFを使ってみると、こんなイメージですね。
カービングターン後半は、自分から崩しにいく!
そこで、リーンアウトというテクニックを使い、意図的にバランスを崩しに行くわけです(詳しい解説は以前の記事に動画を貼ってありますのでおさらいしてみて下さい)。ポイントのみ簡単に紹介すると、
- フロントサイド後半は、膝を曲げて、骨盤を起こす
- バックサイド後半は、板を外側に押す(膝を伸ばす)
冒頭の図と同じですね。
自分の体を倒していくこととと、雪面が板を押す力をうまく交差させる
この動作が上手く行けば、
- 足下はターン後半に雪面から受ける力により、放っておいてもターン内側に押していってくれる
- 上体はリーンアウトにより次のターン方向へわざとバランスを崩すことで、ターン外側に体が勝手に倒れてくれる
と、力を上手く交差させて、次のターン作りがうまくが出来るというわけです!
お手本。中本優子デモのカービング動画をGIFりました。
フロントサイド。3、4コマ目の上体(右手)に注目
バックサイド。5〜7コマ目で膝の伸ばし動作が入っているのが分かります。
カービングターン後半のビークを過ぎてからは、何事も無かったかのように・ごく自然に次のターンの谷回りの体軸を作っておられます。
山回りをあっという間に仕上げているのが素晴らしいですね!
カービングターン後半で内側に転ぶ、耐えてばっかりという人にこそオススメしたい!
前回記事は「待つこと」、前々回記事は「ポジションをキープすること」と、雪面から受ける力が比較的小さいターン中盤までは、受け身の動作が主体だったのですが、今回のようにターン後半になってくると、自分から仕掛けにいかないとどうしても上手く滑れません。
まずは余裕を持って動作ができる斜度で、試してみてください。見違えるような上達を期待しています!
リーンアウトの知識を持ったうえで、改めて棒立ちカービングターンの練習をするとまた違った感覚で練習でき滑りがさらに磨かれることと思うので是非やってみて下さい。
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