自分の滑りをもっとよくしたい!って人は、バインディングの角度をその滑りや趣向にマッチするようにセッティングを変えるとめちゃくちゃ滑りやすくなります。
http://mindsblog.blog66.fc2.com/blog-entry-123.html
滑りやすい状態で練習すると、上達が速くなります。
ゆっくり上達するよりも、素早く上達してもらった方が皆さんうれしいですよね!?
この記事では、自分で角度を変えるときの考え方のコツをつかんでもらうことを目的に書いています。ぜひ参考にしてみてください。
記事概略
- 私が実際に現場で行っているバインディングの角度を変えるときの考え方や、変更の度合いを紹介したい
- ぶっちゃけ、たいていの角度でもそれなりになんとかなる。
- 滑りのスタイル、自分の好みに合ったセッティングで練習するのが上達への近道
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基本方針
2パターンあります。
ある程度自分の好きな滑り方・好きなライダーがいる人
真似する→微調整
http://kssnow.blog9.fc2.com/blog-entry-658.html
というのが近道です。好きなようにしてください。
ちなみに私は、
- ゴリゴリカービングの時→前30、後ろ18
- オールマイティ→前21、後ろ3
ぐらいです。
そもそも何が正しいのか分からない!どうしたらよいの?という人
基本のスタンスで滑りを練習する
というのが結果的に近道です。
身も蓋もありませんが、「あれこれスタンスをいじくるよりも、まずは基本的なスタンスで上達しなはれ。」という考え方です
バインディングの角度についての基本知識
こちらのサイトをざっと眺めていただければ、だいたいの知識は身につきますので、ここでは割愛します。
・・・ご覧いただいてどうでしたか?
昔、私も角度はどれが良いかとか自分なりに調べてですね、、、結構幅があるんだな。ってことが分かりました。
んで、結論。
「結局人それぞれ」
って思いました(笑)。
私が解釈するバインディングの角度と滑り方の関連
実は、あんまり細かくは考えていません。
- 前足を前に振ると→前の膝が使いやすくなるので、板を立てやすくなる
- 後ろ足をダックにすると→スイッチがしやすくなる。
- 角度が浅い(~18度ぐらい)状態で板を立てすぎると、バインディングが擦って板がすっぽ抜ける「ドラグ」が発生する。
このぐらいです。
あとは自分がどんな滑りをしたいか?そのためにはどんなセッティングが滑りやすいか?
という自分軸をもって、それに合わせてスタンスを調整しています。
このスタンスにしたから、この滑りができるようになる!ってのは早とちりですよ。
「滑りやすくなる」から結果的に滑りの上達度合いが速くなる。というニュアンスの方が近いです
バインディングの角度を変えると、滑りはどう変わるのか?
あまりこだわりがない人、よくわからない人
前21度、後ろ9度でいいです。
何度~何度って幅を持たせると逆に迷うと思うので、とりあえずこれで滑ってみてください。
基本的な知識として、普通のスタンスは前15~21度。後ろ3~12度ぐらいです。
前足と後ろ足の角度差は10~15度ぐらいが推奨。と呼ばれています。
「何度~何度」って言われると、迷うと思うので(汗)
前足を前に振るとどうなるか?(角度を24度、27度、30度、、、)
基本姿勢の記事でも触れたとおり、前足の角度と骨盤の角度は関係してくるので、ニュートラルポジションの状態で体がやや前を向くようになります。
体が前を向くと、スピード耐性が上がる。というのが1点。
(先日長野セッションでご一緒したこの方は前足30度超えてた)
前足の角度が前を向くとスネを前後に倒す動きから、左右に倒す動きに変わってくるので、特にバックサイドがやりやすくなる。というのが1点です。
後ろ足のバインディングの角度は滑りにどう影響するか?
ダック方向に角度を変えると、スイッチがやりやすくなります。
(長野セッションの動画でFS180をメイクしたシーン。)
その一方で、メインスタンスでのカービングターンには関節の構造的に無理が生じてきます。
普段の滑りはレギュラーが何%ぐらいで、スイッチをするのは残りの何%か?というところから考えてみると、後ろ足の角度もおのずと決まってくるのではないかと思います。
シーン別、おすすめのバインディングの角度
私の例で話をしてみます。
たぶん、「何度~何度がいいよ。」とフワッと言われるよりも、人がどうやってスタンスを変えているかの体験談を聞いてもらった方が参考にしやすいかなと。
ということで、私の例を独断と偏見で紹介します。完全に主観が入っていますので、参考程度にしてください。
ちなみに、使っているギアは
- オガサカ CT
- FLUX DS
- バートンのIONより1つやわらかめのブーツ(名前忘れた)
です。
ゴリゴリカービングなら前振り一択。前30、後18以上
私は、98%はメインスタンスでのゴリゴリカービングなので、バーンコンディションの良い日、みんなとカービングセッションをするときは前30~、後ろ18~にしています。
思いっきり板を倒して、体が雪面に擦るぐらいを狙った滑りを楽しむので、角度が浅い(18度とか20度前半とか)と、板を深く倒したときにバインディングのヒールカップが雪面に擦ってしまい、板がすっぽ抜けてしまいます涙
実はこのスタンスでも板を思いきり倒すとドラグして板がすっぽ抜けます汗
なんですけど、これ以上後ろ足の角度を前に振るとポジションが安定しなくって、カービング自体を楽しめなくなりそうなのでこのぐらいの角度に落ち着いています。
ワイドな板を買えばいいのですが、そんなにポンポン板を買い増しできないので、このようにバインディングの角度を調整してしのいだり、角付けをほどほどにセーブして「楽しめる」範囲に落ち着けています。
なお、このスタンスだと、スイッチは死ぬほどやりにくいです。ほとんど逆走みたいな滑り方で初心者丸出しになってしまいます。
グラトリも練習したいときは、普通のスタンスが万能でおすすめです。
何日間かこの滑りを練習すると、ちょっと趣向を変えたくなってグラトリの練習をしたい日ももちろんあります。
そんな時は、スタンスを前21、後ろ3にします。長野セッションの直前まではこのバインディングの角度で滑ってました。
ちなみにこの角度でも結構カービングできますのでご安心ください。
後ろ足を6度未満にすると、スイッチにしたときも前足をとても使いやすくなります。これは滑っている最中から一瞬で分かるぐらいの変化です。
オーリーがかけやすくなったり、スイッチランもまあまあできる。8割はメインスタンスで2割はスイッチ。なんて場合はこのぐらいがちょうどいいのかな。と思っています。
本格的にスイッチを練習したいときは、いっそのこと逆振りにするのがおすすめか!?
今まで見かけたことはないですが、「本格的にスイッチを練習しよう!」と気まぐれを起こしたら・・・
自分だったら、基本スタンスの真逆バージョン(前-9、後ろ-21とか)に思いっきり角度を変えて、いっそのこと逆ききの滑りにしてしまって練習すると思います。
メインスタンスでの滑走の体の感覚はバッジ1級+αのレベルには達しているので、それを逆でやってみよう!という発想ですね(笑)
でもこの場合、完全にスイッチ縛りでリフトを回すので、発狂しそう(汗)
特にこだわりがない人、そもそもどうしていいかわかっていない人はとりあえず普通のスタンスにしておけ。
バインディングの角度って、どうしたらいいんだろう?という思いで検索した人は、とりあえず前21度、後ろ9度にしておくのがおすすめです。
おそらく9割以上はメインスタンスで滑るでしょうし、この角度で十分基本の滑りは身に着けられます。
悩んであれこれ角度を現地でいじくるぐらいならまずは一日これで滑って「うーん。やっぱりこうしたい。ああしたい」というのが出てきたときに角度をいじくればよいと思います。
その方が滑走に時間を割けますからね。
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スタンスを変えるときの考え方の実例
ついこの間あったバインディングの角度を変えたときの実話をご紹介したいと思います。
人に感化されて前振りにする
スタートは基本的なスタンス。前21、後ろ3~9ぐらい。
↓
あの人みたいにゴリゴリカービングしたいんだけど、ドラグして板がすっぽ抜ける!
↓
前36、後ろ24
↓
ドラグはしなくなったけど、後ろ足が違和感ありまくりで、いいポジションに乗れないなぁ。。。
↓
前30、後ろ18
取り合えず違和感なく滑れるし、板は以前より確実に倒れてる!でもギリギリまで攻めるとまだドラグするな。。。
↓
板をゴリゴリに倒す滑り方をさらに極めるか、ほどほどにして別の滑り方を楽しむか?
↓
(ここまで来て初めて、この先の滑りの方向性をライダー自身が決める段になる)
スイッチの練習しようかな。
ひとまずまあまあ滑れるようになったから、グラトリしよう!
↓
スイッチスタンスが死ぬほどやりにくい。逆走に近い滑り方汗
↓
基本のスタンスまで戻す。前21、後ろ3~9
↓
スイッチしたときに前足が逆さまを向いているのがやりづらい!
↓
ダックスタンスにする
↓
メインスタンスのカービングがしづらい・・・さてどうするか?
↓
(ここまで来て、どんな滑りをしたいか想像して、角度を変えていく)
そして現実の滑走スタイルを見て元鞘に戻る
ダックにしたものの、9割がたはメインスタンスだなぁ。。。パイプも入らないし。スイッチも1,2ターンできればOKだし。
↓
後ろ足は0~3ぐらいでいいか。前足は18度ぐらいかな
というような感じで、遊びながらバインディングの角度をいじくっています。
まとめ
スノーボードの原点は楽しむことにあると思います。
固定観念を持たずにいろんなスタイルを遊びながら練習して、今メインで滑っているスタイルから、次に挑戦したいスタイルを練習するときに「滑りやすい」ように角度を変えてあげる。
というのがイメージしやすいバインディングの角度のかえ方かな。と思います。
その人の体格や好み、この滑りをするときはこんな角度が滑りやすいよ。というのが本当に人それぞれなので、まずは「滑りやすさ」に焦点を置いて練習をするのが近道です。
- カービング(というより、板を倒すこと)を追求したいなら前振りが滑りやすい
- スイッチを極めたいなら逆振りで練習
- パイプに入ったり、オールラウンドにいいとこどりしたい。そして実際の滑りも半々ぐらいレギュラーとスイッチが混ざっているなら、ダックにしたりとか。
和食を作る時の醤油と砂糖の配合の度合いみたいに、いろんな滑りのスタイルの混ぜ具合でスタンスを変える。というように認識していただくと、悩まなくて済むと思います!